アウトラン
2013.07.27



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アウトラン
セガ 1986
画像は全てセガサターン SEGA AGES版


アウトランと聞くと、なんかこう……、爽やかな気分にならないかね。

まぶしい太陽、輝く波間、どこまでも続く蒼い空。

カーステレオから流れるS.S.T.BANDのMAGICAL SOUND SHOWERをバックに彼女と浜辺でドライブ。


ちょっと喜多嶋隆買ってくる。




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アウトランは1986年にセガより登場したレーシングゲーム。

レーシングっても別に誰かと競っているわけじゃなくて、ステージ毎時のチェックポイントを通過し、分岐する5つのエリアを制限時間内に走りきればクリア。

分岐するステージやカーステレオを模した選べるBGMなど新しい部分もあったけど、ゲームそのものはどちらかというと古典的な部類だと思う。

にもかかわらずアウトラン以前と以後でハッキリ線引きできるくらい凄いインパクトがあったのは、ゲームを構成している要素の一つ一つのレベルが異常に高かったことと、冒頭で述べたような明確な世界観を貫いた結果だと思う。




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実車(テスタロッサ風のスポーツカー)と公道を舞台とした斬新なステージ。(※1)


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圧倒的なスピード感、迫力のオブジェ。


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世界旅行をしているみたいに目まぐるしく変化する美しいグラフィック。


それら上質な素材をセガお得意の大型体感筐体でキッチリ完璧に料理しました。

美味しくないわけがありません。



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そしてある意味アウトランの核とも言うべき存在が、Hiro師匠こと川口博史さんによる名曲の数々です。

たまにBGMがゲーム本編に迫るインパクトを持ってしまうことがありますが、アウトランのBGMはまさにソレ。

フュージョンやラテン的なニュアンスを取り入れた独特のサウンドはゲームミュージック界に新風を巻き起こしました。


ちなみに僕が好きな曲は「SPLASH WAVE」

後半の最後のサビで(意図的か分からないのだけど)メロディがリズムから明らかズレるんですが、そのズレが本当にいい具合のタメになっており、SPLASH WAVE本来の美しいメロと相まって奇跡的なフレーズを生んでいます。(何度聴いても泣きそうになる)




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あとアウトラン関連でよく言われることの一つに「ゲームセンターの雰囲気を変えてしまった」って文句があります。

まあそれはちょっと誇張だとしても、当時不良のたまり場と言われた薄暗いゲーセンで皆が猫背になりながらじっと暗い画面を睨んでいた中、真っ赤な巨大ボディをグリグリ動かしながら迫力のFMサウンドで暴れまくっていたアウトランはたしかに異端だったと思います。

もちろん良い意味で。


それでは今日はここまで。


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※1
当時のレーシングゲームは軒並みF1をモチーフとしていた。
posted by Nakamura at 23:09 | レビュー

ダライアス
2013.07.21



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ダライアス
タイトー 1986
(画像は全てPCエンジンへの移植版スーパーダライアスより)


注意:
ダライアスは2013年現在、完全に近い移植作品がないため、今回使用している画像は全てPCエンジンのスーパーダライアスのもので、実際のアーケード版ダライアスとは異なるイメージであることをご了承ください。

またPCエンジン版スーパーダライアスは仕様の違いからニュアンスこそアーケード版と異なりますが、グラフィックやサウンド等の再現度は非常に高く、また1画面用に調整されたゲームバランスも素晴らしい名移植作品です。



グラディウス、R-TYPE、そしてダライアス。

この3つのタイトルを世間一般では3大横スクロールシューティングとか、横シュー御三家とか色々言われているようですけど、それは多分正しい認識です。

ゲームの教科書とかがあれば必ず掲載されるであろう偉大なお三方。

このうちグラディウスとR-TYPEはわりと近いポジションの作品で、美しいグラフィックとサウンドもさることながら、圧倒的に斬新だったゲームシステムで人々を虜にしました。


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対してダライアス。

こう言ってはナンですが、ゲームそのものはわりと普通なんですよね。

分岐するエリアや最終ステージまで持ち越すパワーアップシステムとか新しい部分もあったけど、先の両名に比べちゃうと地味というか、インパクトに欠けることは否めません。


しかしダライアスは他のタイトルには絶対に真似できない圧倒的なアドバンテージがあったのです。

それがかの有名な「3画面ワイドスクリーン」超伝動「ボディソニック」を搭載した大型専用筐体です。


3画面ワイドスクリーンとはなんぞや、という方に簡単に説明しておきますと、ようは


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こういうことです。(上図はスーパーダライアスの画像を3つ繋ぎ合わせてます)

19インチのモニターがつなぎ目無しに3つ並んでいて、映画館も真っ青の超ワイドスクリーンを構築していたんです。


後述のボディソニックは、今でいうデュアルショックとかぷるぷるぱっくを連想してくれれば分かり易い。

つまりコントローラーがブルブルするアレなわけですが、ダライアスのブルブルはコントローラーではなく専用筐体の座席にめっさ強力なヤツが仕込まれていました。

ダライアスのネタで「ケ、ケツがぁ!」という文句をよく見かけますが、それはまあ、そういうことです。
(そしてそれは案外誇張でなかったりする)


冷静に見てみると3画面分のモニターを目で追うのが困難だったり、弾切れが怖いのでけっきょく画面右端でチマチマ戦ってたり、ボディソニックって直接ゲームに関係なくね?、みたいなリアルなご意見が出てきそうなものですが、そういう色々を吹き飛ばしてしまう圧倒的な迫力と存在感があの専用筐体にはあったんですよ。

なによりゲームセンターでしかプレイできないゲームという意義は大きい。

ダライアスが登場してから20年以上が経過した今日日でもいまだダライアスの家庭用完全移植が成されていないのは、あの大型専用筐体ゆえでありましょう。

もしジャンルを細かく区分するならダライアスはアミューズメントシューティングと呼ぶのがしっくりくる気がします。




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海洋生物をモチーフにした巨大戦艦が格好良い!

それから、先にゲームそのものはフツーとかサラッと書いてしまったけど、そのゲームを構築している世界観は破格でした。

美しいグラフィックに個性豊かなステージデザイン。

なにより海洋生物をモチーフとした巨大戦艦(ボス)の圧倒的なカリスマは他のシューティングと一線を画していたと思います。




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ダライアス以前と以後で確実に分かれるVGM史

そしてダライアスを語る上で絶対に欠かせない存在が、OGRこと小倉久佳さん(小倉久佳音画制作所)によるBGM。


透き通るような主旋が美しい「Captain Neo」、幻想的な暴れ馬「THE SEA」、伝説の名曲「CHAOS」「BOSS 7」……。


既存のゲームミュージックに捕らわれない斬新な曲作りはまさにVGMの革命と呼ぶに相応しく、

「ゲームミュージックってこんなにも自由だったのか!」

と、脳を直火で炙られたような衝撃を受けました。




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そんなダライアスもリリースから27年。

プレイできるゲームセンターは国内に数店舗しかなく、移植が困難なことから家庭用移植も少ないです。

しかし初代ダライアスの血統を受け継ぐ形で2010年に21年ぶりの大型専用筐体を用いた最新作「ダライアスバースト アナザークロニクル」がリリースされました。

こちらはもちろん初代と内容は別物ですが、32:9の二画面ワイドスクリーンモニター、ボディソニックを装備したまごうことなきダライアスの子孫。

ゲームセンターでしか味わえない圧倒的迫力をぜひ体験してください。


それでは今日はここまで。


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posted by Nakamura at 18:07 | レビュー

ジェットセットラジオ HD
2013.07.15


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ジェットセットラジオ
セガ 2000/2013


ジェットセットラジオHD版(以下:JSR HD)クリアしました。

ドリームキャストのJSRはかなりやり込んだつもりだったのでサクっとクリアできると思いきや、意外と難しくてけっこう時間掛かってしまったなー。(単に腕が鈍っただけかもしれないが)

ゲーム内容は相変わらず最高に楽しくて、興奮してXbox 360のトリガーを破壊しないよう自制するのが大変。

でもGuitar VaderのSuper Brothersが鳴りだすとつい右人差し指に力が入ってしまう。


これはもうしようがない。




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さて、オリジナルとの違いですが、まずなんといってもワイド画面とHD出力への対応でしょう。

ドリームキャストもVGA出力が可能だったのでかなり綺麗な絵を映し出せましたが、さすがにHDとの差は歴然。

またJSRのトゥーンなグラフィックとHDはとても相性が良いみたいで、他のリメイク作品よりもHDの恩恵を強く感じました。

「Rez HD」なんかもそうでしたが、リアル系グラフィックよりもデフォルメっぽい絵のゲーム方がHDリメイク向きなのかもしれません。

ただ、ちょっと残念だったのはフレームレートが30fpsのままだったことですかね。




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ストーリーやキャラ設定が初代と若干違う

気になるゲーム内容は初代の改良版である「デ・ラ・ジェットセットラジオ」がベースになっており、ストーリーや追加ステージ、難易度やインターフェイステキストなどはだいたいデ・ラに準した感じ。

細かいところはちょっと違うみたいだけど。


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デ・ラのゲームバランスや追加されたアメリカステージはとても好きなんですけど、それに合わせて改変されたストーリーがちょっとテンポを崩している気がしてたので、ここがちょっと残念かな。

あとテキストも初代のカタカナ表記の方が好き。




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右スティックで視点が自由に動かせるのは嬉しい

好き、ゆえについチクチクとつついてしまいましたが、それもいわゆる重箱の隅をというヤツでして、作品全体のクオリティは非常に高いです。

特にプレイアビリティの向上には目を見張るものはあり、オリジナル最大の欠点だったロード時間は皆無に等しく、スキップやリトライといった便利機能の追加、右スティックでの視点移動(これが何気に影響大きい)など、こと「快適さ」においては初代より飛躍的にパワーアップされてます。




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最後に、JSR HDは(据え置き機では)PS3とXbox 360の2機種で発売されてますが、Vitaとの連動や実績などで細かい差異はあるものの、基本的には全く同じゲームと思っていいと思います。

唯一にして最大の違いはコントローラーで、繊細なコントロールが要求されるJSRではこの差がけっこう大きい。

一見ドリームキャストによく似ているXbox 360のコントローラーはトリガーやボタンの感覚は近いものの、アナログスティックがちょい固めで、滑空中の微調整やグラフィティコマンドの感覚がオリジナルとちょっと違う。

逆にPS3のデュアルショックはパッと見ぜんぜん似てないのだけど、スティックの操作感は意外にもドリームキャストに近い。


体験版を遊べると思うので、両機種持っている方は製品版を買う前に一度試遊してみるといいかもですね。

僕は両方買っちゃいましたが。


それでは今日はここまで。
posted by Nakamura at 10:17 | レビュー