マジカルチェイス
2014.03.09


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マジカルチェイス
パルソフト/クエスト 1991


グラディウスIIが初めてAOUショーに出展されたとき、発表があまりに唐突かつ、そのクオリティが良い意味で衝撃的だったため

「グラディウスIIはまるで彗星のごとく登場した」

なんて文句をよく見かけます。

今回ご紹介するマジカルチェイスも開発元がPCエンジン参戦初だったにも関わらず、内容がハードの限界に迫るとんでもない完成度だったことから、その登場はまるで彗星のごとく、でした。

ただし彗星のごとく去っていきましたが。



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マジカルチェイスは1991年、パルソフトより発売されたシューティングゲーム。

開発はクエスト。

こちらパルソフトとクエストというメーカー、失礼ながら当時のPCエンジン界隈ではほぼ無名だったので、リリース発表当時はそれほど注目されてなかったタイトルだったと記憶してます。

しかし雑誌やメディアを通してそのクオリティの高さが口コミで広がり、最終的にはPCエンジンオリジナルシューティングの最高峰まで上りつめたスゴいゲームなんです。もちろん私見ですが。



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なにが凄かったのかって、まず一目で分かるグラフィックの美しさ。

こういうパステルっぽい絵は色の多いPCエンジンの得意とするジャンルだと思うけど、なかでもマジカルチェイスのグラフィックは抜群に綺麗だった。

しかもこの綺麗な背景が何重にもスクロールするんですよ。

PCエンジンは背景グラフィックが1枚しかないため本来こういった処理は苦手なハズなんですが、スプライト、ラインスクロール、背景パターン描き換えなどあらゆる手段を駆使して、ゲームセンターも裸足で逃げ出す驚異的な多重スクロールを実現しちゃってます。



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他にも

擬似的な半透明処理

拡大縮小

ラスタースクロール

といった16bitマシンのお家芸を気合い(?)で実現しまくるマジカルチェイス。

可愛い見た目に反してなんかすっごいカッコ良かった。



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ゲーム内容そのものは比較的オーソドックスというか、いろいろなシューティングゲームの良いトコロを集めた感じで、

敵弾を防ぎ、任意の方向にサブショットを発射できる星の精とか

お金を集めてショップでアイテムを買うあんなシステムとか

なんかどっかで見たことあるなー、なシーンが多いんですけど、あまりごった煮な印象はなく、それぞれのシステムを上手にまとめ上げた感じです。

難易度も難しすぎず簡単すぎず、以前にサントラCD紹介した通りBGMも名曲のオンパレード。

はっきり言って欠点のまったくない超優良ゲームです。



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……だったのですが、発売からすぐに発売元のパルソフトが倒産。

雑誌「月刊PCエンジン」主催のもと限定的に復刻される異例の処置が行われるものの、人気や知名度に反して世に出回った数が少なく、一時期はかなりプレミア化してました。(2014年現在は比較的落ち着いたといえまだ高価です)

これだけの名作ゲーム、このまま埋もれさせてしまうのは非常にもったいない。

PCエンジンアーカイブス、バーチャルコンソール等で復活してほしいものです。



それでは今日はここまで。


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posted by Nakamura at 21:49 | レビュー

ギャラガ’88
2014.03.02



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ギャラガ’88
ナムコ 1987


ナメてかかってました。私、「ギャラガ’88」を。

だって同世代のシューティングといえば、グラディウスII、TATSUJIN、イメージファイトといった錚々たるっていうより、もはや神々しいメンツ。(前年、前々年にはR-TYPE、ダライアスが登場)まさにシューティングの黄金期ですな。

そんな渦中にひょっこり現れたギャラガの続編「ギャラガ’88」(プラットフォームはアーケード)

たしかに初代よりは諸々だいぶ派手になったし、パワーアップも二段階までだった前作から三段階まで可能になって、爽快感も飛躍的にアップ!

……なんだけど、いくらリファインしようともベースとなったギャラガは81年の作品。

基本システムはその大部分を引き継いでいるため、ギャラガ’88の印象はあまりにも古すぎた。

本作の発表時「ギャラガの新作だあ!!」と喜んだ人は少数派だと思われ、大半の人は「なぜ、いまギャラガ?」と思ったんじゃないかな。(今みたいな復刻ブームでもなかったし)

かく言う私も当時は「いまどき左右にしか自機が動けないシューティングなんて……」とガン無視でR-TYPEに明け暮れる日々でした。

でもそれは大きな間違い。

ほんっと間違い。

ギャラガ’88は、それはそれは素晴らしいシューティングゲームだった。



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あらためて書くのも何なんだけど、シューティングの基本って「撃って」「避ける」の二つだけなんだよね。

元祖シューティング「スペースインベーダー」が現れてから30年以上経つけど、今でもそのスタイルは殆ど変わっていない。

そのシューティングの基礎ともいうべき二点がギャラガ’88はとてもよく出来ていて、弾が命中した時の爽快感、敵弾をギリギリで避けた時のヒヤヒヤ感などが、とてもダイレクトに分かりやすく伝わってきて、なんてか「オレ、シューティングしてるぜ感」がすっごい強いんですよ。

もちろんこの感覚は初代ギャラガにもあったんだけど、初代は自機のパワーアップが弱かったせいで「避ける」の比重が高く、爽快感(撃つ)を楽しむってイメージは希薄だった。個人的には。

初代より格段に綺麗になったグラフィックもボードの性能が上がっただけでなく、ドッターの魂の込められた一点一点があってこそ。

特にあの美しすぎる星雲。

あれはヤバいです。

実は以前にこのギャラガ’88のグラフィックを手がけたミスタードットマンこと、小野浩さんにお会いする機会がありまして、その職人技の数々をお聞きする事ができました。

ドットを愛する者としてこれ最大の誉れです!



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そしてギャラガ’88で忘れてはならないのがギャラクティック・ダンシングという演出。

飛行してくる敵を落とせた分だけ得点が貰える、いわゆる世間で言うところのボーナスステージなわけですが、ただのボーナスステージじゃないのはダンシングの文字通り、敵キャラがダンスのような編隊飛行しながら画面狭しと飛び回ってくるところ。

しかもジャズ、タンゴ、マーチといった様々なジャンルのBGMにぴったりリズムを合わせてくるわけで、その動き、演出が可愛いやら美しいやら。

真面目に敵を落として点数稼ぐのも勿論アリなんだけど、ここは一休みと割り切って、コントローラーから手を離し、美しいBGMとダンスを眺めて一息つく、ってのが正解に近い気がする。(一発も撃たないで止まっていれば、シークレットボーナスも入るしね)

ちなみにBGMの作曲者は「ワルキューレの伝説」や「妖怪道中記」等でお馴染みの「ひろべ〜」こと川田宏行さん。

ポップなメロの中に大きな宇宙を感じる不思議なアレンジはギャラガ’88の世界観を大きく広げ、ややもすれば可愛くまとまってしまいそうな本作を壮大な「ギャラクシー」な世界に昇華させております。



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さて、そんな隠れた名作ギャラガ’88ですが、隠れてた(?)わりには色々な機種に移植されていて、PCエンジンを筆頭にゲームギア、X68000、各種携帯コンテンツなどで楽しめました。

でもアーケードの完全移植版となると、これがなかなか登場せず、2006年のPS2「ナムコミュージアム アーケードHIT!」の登場を待たねばなりませんでした。

最近ではXbox 360「ナムコミュージアム バーチャルアーケード」や、Wii「バーチャルコンソールアーケード」などで気軽に楽しめるようになったけど、実はゲーム的に最もバランスが良いのは、一番最初に移植されたPCエンジン版だったりします。(もちろん私見)

こちらもWiiのバーチャルコンソールでDL可能ですので、興味ある方はチェックしてみてはいかがでしょうか。

それでは今日はここまで。


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posted by Nakamura at 12:37 | レビュー

最後の忍道
2014.02.23


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最後の忍道
アイレム 1988/1990



最後のニンドウなのかシノビドウなのか未だ分かりません。誰か教えて。


最後の忍道はアイレムよりリリースされたアクションゲーム。

オリジナルは1988年にアーケード作品として登場しましたが、1990年にPCエンジン、1993年にゲームボーイに移植されました。

今回取り上げるのはPCエンジン版です。



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タイトルの通り主人公は忍者なんだけど、当時の忍者ゲームの殆どが忍んでいないという例に漏れず、本作の主人公「月影」もまた真っ向勝負を挑むサムライ気質の戦闘忍者、すなわちNINJAなわけですが、ゲームデザインがとっても和テイストなため全体の雰囲気はひたすら硬派です。

特に細部まで描き込まれたドット絵は美しいジャパネスクの様相を見事に再現しており、いかにもアイレム!な渋い色使いと相まって本作の見所の一つ。



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この辺はPCエンジン版もよく再現されていて、ステージ1ボスの阿修羅やステージ6の美しい雲海など、難度の高い絵がしっかり描き込まれていることに感動したもんです。

しかも2重スクロールまで再現しちゃってるし!



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主人公は多彩な武器を自在に操れるほか(ボタン一つで任意にセレクトできる)、高いジャンプで木々の間や小高い崖もすいすい登ってしまう軽快な動きが特徴。

この辺の諸々がとっても忍者っぽいアクションで楽しい。

オリジナルのアーケード版は高難易度で有名でしたが、PCエンジン版は一発即死だった主人公をライフ制にできるなど救済処置がとられています。

また操作性も若干見直されているようで、総じてPCエンジンの方が遊び易いイメージですね。



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反面ちょっと残念なのがサウンド。

SEなんかはけっこう良い感じなんだけど、BGMはアーケード版の重厚なFMサウンドに比べちゃうとさすがに弱いかな。

ちなみにステージ6のテーマ曲「DARK BLUE」の格好良さは異常です。
(作曲者は石田雅彦さん)



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以上、最後の忍道のお話でした。

けっこう有名な作品のわりには移植作品が少なく、出来の良かったPCエンジン版もいつの間にかバーチャルコンソールのラインナップから消えてしまった、どうにも恵まれない感の漂う作品です。

サントラが今でも入手可能なのがせめてもの救いか。

アイレム レトロゲームミュージックコレクション2に収録されています。
アーケード版のBGM、超絶に格好良いですよ)

それでは今日はここまで。



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posted by Nakamura at 13:32 | レビュー